La Petite France主宰　石澤真依子です。

京都女子大学家政学部食物栄養学科卒業後、地元の料理教室で主にレシピ開発や技術指導に従事。その後６年間大阪市内の調理・製菓専門学校にて講師として、素材や理論を教えていました。学生たちに教えることは大好きでしたが、お菓子やパンを作る方がもっと好きで、料理学校“ル・コルドン・ブルー”でパンの勉強をし、神戸で週末はパン教室を開催していました。

長年の夢だったお菓子を勉強するために渡仏。フランス人のプロが通う製菓学校“Ecole Bellouet Conseil”に入学。卒業後のスタージュ先は有名店や三ツ星レストランも選択肢にありましたが、そういうお店は実際に外国人研修生に与えられる仕事が限られていると聞き、校長先生の勧めでパリ20区パティスリー“Le　Triomphe”を選びました。充実した日々を過ごし本来なら帰国する予定でしたが、外国人留学生でなく一人のフランスの職人として働きたい！と思いパリの生活を続けることに。労働許可をとり、フランスでパティシエとして働くために必須なフランス国家資格CAP Pâtisserie（職業適性能力資格）を猛勉強して取得。

パリ市内いくつかのパン屋さん、ケーキ屋さんに正社員として勤務。着色料たっぷりの超有名パティスリーよりも、フランス人が毎日食べる季節感たっぷりな素朴なおやつを作るお店を選ぶようにしていました。また、グルテンフリーのサロン・ド・テにも勤務。アレルギー対応のお菓子の製作も任されていました。フランス人しかいない環境は大変でしたが、仕事に対する考え方など毎日学ぶことがいっぱいでした。
その後、フランス料理番組を制作するスタートアップ企業に転職。当時まだはしりであった料理動画の作成にシェフとして携わりました。ピエールエルメ氏など有名シェフとのコラボも行いました。

渡仏以来お菓子一筋でしたが、もともと発酵菓子も大好きだったのでパンの職業訓練校“Ecole Cuisine Mode d’Emploi par Thierry Marx”に入学。ヴィエノワズリー（菓子パン）で有名なお店”Farine & O” (MOF boulanger Olivier Magne)でスタージュ。毎日夜中2時に出勤！パンとお菓子の世界の違いに驚きました。その後、フランス国家職業適性証CAP Boulangerieを取得しました。
また、仕事の合間にパリの自宅アパートでもお菓子教室を主宰。延べ千人の方に来ていただけました。“お店のお菓子よりもおいしい！”“家族が楽しみにしてます！”等、たくさんのうれしいお言葉をいただけました。

おいしいお菓子やパンを作るのはもちろんその時間をたくさんの人と共有したくて、日本での教室開催を決意。10年間のパリ滞在にピリオドを打ち帰国しました。
フランスで過ごした10年で得た、人生を楽しむ生き方や毎日の生活の中の小さな幸せの見つけ方、そんなことをお菓子やパンを作りながら皆様にお伝えできればなと思います。